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 ←第66話 古兵と鏡姫と暗殺者 →第68話 微熱、燃え上がる炎を纏うの事
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「雪風と風の旅人」
新たなる風の予兆

第67話 策謀家、過去を顧みて鎮めるの事

 ←第66話 古兵と鏡姫と暗殺者 →第68話 微熱、燃え上がる炎を纏うの事
 ――イザベラは、幼い頃そうしていたように、無意識に親指の爪を噛んでいた。

「悔しいけど、オーテンクンの言う通りだったわ。まだ早すぎたみたいね……」

 途中までは、たしかに上手くいっていたのだ。ここ最近、自分の手の者を使って引き起こしていた自作自演の爆破予告や襲撃事件は、完全に新教徒や王家に不満を持つ者の仕業であるという『偽りの確証』を、北以外の花壇警護騎士団のみならず、一般の民たちにまで持たせることに成功していた。王都リュティスに住まう民たちの間で、まことしやかに流されている噂話が、それを証明している。

 その背景を元に、いかにもイザベラ自身が新教徒の襲撃を怖がっているように見せかけ、ごく自然に従姉妹であるシャルロットを影武者として仕立て上げることもできた。

 『地下水』と、西百合騎士団の中に潜り込ませた自分の手駒を利用して偽の暗殺未遂事件を起こし、本来<水>を最も得意とする暗殺者に、あえて<風>を主体とした戦法をとらせることによって、魔法の巧さを鼻に掛けた小生意気な従姉妹の自信を、根底から打ち砕いてやれた。

 残念ながら『任務失敗』まで状況を運ぶことはできなかったが、代わりに王天君の弟を、自分の陣営へ引っ張り込むための布石は打てた。イザベラは、そう信じていた。

 ところが、今回の『策』最大の対象者たる相手は、ごくごくわずかな綻びから自分の兄・王天君の影に辿り着いたばかりか、王女襲撃事件そのものがイザベラの自作自演であると看破してしまったらしい。

 おまけに、わざわざ向こうから『話し合い』こそ持ちかけてきてくれたものの、相当怒っているように見えた。王天君の『窓』が音を立てて割れたとき、イザベラがそれまで持っていた自信も一緒に、粉々に砕け散った。

「彼の前で、シャルロットをいじめすぎたのがまずかったのかしら……計画は完璧だったはずなのに、どうしてこんなことになっちゃったの!? そもそもわたしは、あなたの弟と敵対するつもりなんか、これっぽっちもなかったのよぉ!」

 そう王天君に向かって叫んだイザベラの胸は、暗澹たる思いでいっぱいになっていた。

 ――イザベラには、昔から敵が多かった。

 地方都市へと向かう馬車の中で彼女が語った、

「自分を狙う刺客の存在に毎日怯えて過ごし、ろくに眠ることもできない」

 という話は、実は周囲の者から同情を買うつもりで吐いた台詞などではなく――彼女の内で澱のように沈殿していた、心からの本音を吐露したに過ぎない。もっとも、これには『王天君や地下水が側にいてくれなければ』という但し書きがついてくるのだが。

 実際に、イザベラ王女の命を狙う者は大勢いる。現国王ジョゼフ一世は、まだ40を少し越えた程度の若い王だ。しかし彼にはイザベラしか子供がおらず、王妃も既に流行病で世を去っている。よって、イザベラが夭逝することで多くの者に好機が訪れるからだ。

 たとえば、現在ジョゼフが囲っている愛人たちがそうだ。今はまだ、子を為すまでには至っていないが、もしも彼女たちに子供ができたとしたら――ガリア王国の王位継承権第1位を持つイザベラは、当然の如く目の上のタンコブとなるだろう。

 そして、その規模こそかつての状態と比較して大幅に縮小したものの、未だ亡き大公シャルルに忠誠を誓う『シャルル派』と呼ばれる貴族たちも、たびたびイザベラに刺客を放ってくる厄介な存在だ。

 未だ正統な王権だの、正義がどうこう言っている者たちが大勢いることは確かなのだが、それでも。この後に及んでも、なおシャルル派にしがみついている者たちのほどんどが、担ぐべき者を間違えたばかりに、現在は不遇をかこつ、落ちぶれ貴族たちで構成されているのは間違えようのない事実だ。

 もしもイザベラがいなくなれば、彼らはシャルルの遺児であるシャルロット姫を『御輿』として担ぎ上げ、彼女に王位継承権を与えるべく、策動を始めることができる。

 また、現王家を打倒するために大勢の兵を雇うよりも、数名の暗殺者を『王』あるいは『後継者』の元へ送り込んで始末させたほうが、遙かに安上がりであるし――なによりその功績によって『御輿』の覚えを良くすれば、後々美味しい思いができるなどと考えるのは、時勢の読めない二~三流の策謀家ならば、ある意味当然であろう。

 今はイザベラの配下となっている『地下水』も、数年前までは――そんな、身の丈に合わぬ大それた野望を持つ貴族に雇われた、暗殺者のひとりであった。

 傭兵『地下水』は、変わった性質を持つ暗殺者だ。暗殺や雇われの傭兵といった仕事を、単なる暇つぶしとして捉えていることもそうだが――それ以外にも、他の刺客とは決定的に違う点があった。理由はよくわからないが、名誉よりもカネを。報酬よりも楽しく過ごせる時間を。つまり面白い、あるいは遣り甲斐のある仕事を欲する傾向が強かった。

 そんな暗殺者に、あるときひとつの依頼が来た。それが王女イザベラの抹殺だった。とても面白そうな仕事だったので、『地下水』は迷わず引き受けた。

 いつも通りの手順で王宮内部へと潜入し、多くの者たちが寝静まった夜半過ぎに、たったひとりでイザベラの部屋を訪れた『地下水』の手には、1本の短剣と――紅く透き通った液体が、なみなみと注がれたティーカップがあった。

 いっぽう、狙われたイザベラのほうはというと。暗殺者と思しき相手から、湯気の立つ茶をすっと差し出されたとき。ふいに、宮廷雀たちの間に広がっている噂話に思い当たった。その話を上手く利用して、この場を切り抜けられないか――そう考えた。

 ティーカップを受け取ったイザベラは、精一杯の微笑みを浮かべて言った。

「お前――『地下水』だね?」

 暗殺者は、にっこりと微笑んだ。

「これはこれは、よくご存じで」

 イザベラは、受け取った茶の香りをかいだ。水メイジである彼女には、それだけで茶に含まれた成分について、おおよその検討がついた。

「強い睡眠薬が入れてあるんだね。だけど、何故こんな回りくどい真似をするのさ?」

「高貴なお方の末期の顔を、苦痛で歪ませるというのは……私の主義に反しますので」

 そう言って馬鹿丁寧に一礼した『地下水』を前にして、イザベラは心の奥底にどっしりと根付いた恐怖を、必死の思いで押さえつけていた。

 彼女が刺客に狙われたのは、これが初めてではない。しかし、ここまで接近された経験はなかった。でも、宮廷雀たちの噂――この『女』が、面白い仕事を優先して受ける暗殺者だという話が本当ならば、まだ切り抜けられる可能性がある。そのためにも、怖がっていることを悟らせてはならない。イザベラは、文字通り必死に頭を回転させた。

「なるほど、よくわかったわ。お前のことは、もちろん知っている。普段、どんな仕事を請け負っているのかもね。わざわざ訪ねて来てくれるだなんて、嬉しいわ。一度でいいから、直接会って話をしてみたかったんだよ」

 『地下水』は――侍女の姿をした暗殺者は、イザベラの言葉に目を丸くした。

「なんともはや、まさか一国の王女さまからそのようなお言葉を頂戴するとは、光栄でございます。で……姫君御自らお話とは、いったいどんな内容でございますか?」

「普段は自由に動いてくれていて構わない。依頼を受けたときだけ、わたしの部下として働く気はないかい? もちろん、相応の金は出すよ」

 『地下水』は考えた。派閥争いに敗れてもなお無駄な暗躍を続けようとする、先の読めない三流貴族と――命の危機に瀕した際に、なんと自分を狙う暗殺者に対して、微笑みを浮かべながら雇用契約の交渉を持ちかけるほどの余裕を見せた、実に度胸のある王女。どちらを正式な雇い主とすれば、より楽しい時間を過ごすことができるだろうかと。

 それからすぐに『彼女』は答えを出した。

「なかなか興味深いお申し出でございますね、大変結構です。それでは、イザベラさま。よろしければ具体的な報酬と契約内容について、詳しいお話を伺いたく存じます」

 提示された条件は『地下水』にとって十二分に満足のいくものだった。よって、彼は以後イザベラの命があったときだけ動く『懐刀』となることを承諾した。
 
 もちろんその前に、かつての雇い主の頭に『元』をつける必要があったが、そんなことは凄腕の暗殺者たる『地下水』にとって、赤子の手を捻るよりも簡単なことであった。

 こうして。文字通り命がけの交渉を見事成功させたイザベラは、それ以降、ガリア最凶の暗殺者から狙われる確率を大幅に下げることができた。状況次第では、刺客に反撃を加えることすらできるようになった。

 そして、イザベラが『地下水』を自分の配下としてから――数ヶ月後。

 何度も官職への就任願いを出していたイザベラの希望が、ついに通った。しかし、それは彼女が望んでいたような、華やかなものなどではなかった。なんと、国の裏仕事――つまり汚れ役の長である『北花壇警護騎士団』の団長就任を命じられたのだ。

 当然のことながら、イザベラは荒れた。

「どうして? なんでわたしがこんな裏仕事をしなければならないのよ! わたしは魔法が下手だから、表舞台に出すわけにはいかないって言いたいわけ!?」

 彼女は怒り狂い、地団駄を踏んで悔しがった。そして、メイジとしての才能に溢れ、多くの者たちに愛され、その境遇に対して同情され続けている従姉妹姫・シャルロットへの憎しみと妬みが、よりいっそう募っていった。

 『北』の支配者になったのをいいことに、イザベラは以前にも増して無理難題を従姉妹に対して押しつけるようになった。だが、憎い相手はいつも無表情で、何をしても氷でできた人形のように自分を見返してくるばかり。それがまた、イザベラを激しく苛立たせた。


○●○●○●○●

 ――それから数年後。イザベラにとって、まさしく運命と呼べる日が訪れた。

 無様な失敗をした従姉妹姫を嘲笑ってやろう。その程度の軽い気持ちで唱えた<サモン・サーヴァント>が、イザベラに比類なきパートナーをもたらしてくれたのだ。

 突如現れた『光の道』によって、誘拐同然に連れ去られた弟を探すために、自分の召喚に応えてくれたという彼――王天君は、本当に素晴らしかった。持っている<力>もそうだが、何よりも彼が持つ考え方が、イザベラに強烈な衝撃を与えた。

 それは、ハルケギニアの常識では考えられない価値観。

「魔法なんてもんはなぁ、所詮はただの『道具』だ。物事を達成するためのひとつの手段に過ぎねぇ。そんなもんの上手い下手なんぞにいちいち拘るのは、おつむの弱ぇ馬鹿のやることだからやめときな。わたしは魔法の腕でしか他人の価値を計る方法を知りません、って書かれた看板を、首からぶら下げてるようなもんだぜぇ?」

 神の御技たる魔法を『ただの道具』と言い切った王天君自身が、己が持つ強大な<力>を、つまみぐいや覗き見などといった単なる暇つぶしに使う姿は、それまで頑強なまでに凝り固まっていたイザベラの、魔法に対する思考を解きほぐすには充分であった。宮廷の内外にいる貴族たちを見る目も、それと同時に少しずつ変わっていった。

 やがてイザベラは、自分の価値を魔法の腕でしか計れない者とそうでない者を、完全にではないが見分けられるようになった。これは、彼女にとっても、配下である『北花壇警護騎士団』に所属する多くの者たちにとっても、非常に良い変化であった。

 彼らはもともと、汚れ仕事を引き受ける『闇の騎士』だ。よって、相手を色眼鏡で見ることは、最悪の場合死に繋がるということを充分承知している者が多かった。そのため、彼ら北花壇警護騎士団に所属する騎士たちのほとんどが、イザベラの持つ手腕と、与えられる報酬のみで彼女を評価していた。

 その事実に気付けたイザベラは、より良い仕事をする者に対し、厚く報いることで応えるようになった。その結果、裏側の騎士たちの忠誠が、国ではなくイザベラ個人に対して大きく傾いていったのは、ある意味当然の流れであろう。

 こうして、未来の女王は――自分に忠実な下僕たちを手に入れることに成功した。

 ふいに襲いかかってくる刺客に関しても、常に見張りをしてくれる王天君のお陰で、完璧に躱せるようになったし――なにより彼の『窓』のお陰で、任務に失敗し、逃げ戻る刺客の追跡も容易になった。イザベラは、王天君の到来によって、はじめて心からの安寧を得ることができたのだ。

 もちろん、刺客を送り込んできた者に対する反撃には『地下水』を使った。ガリアの裏にその名を轟かせる暗殺者は、以前にも増して楽しい仕事を割り振ってくれるようになった『お得意様』に、大きな期待を寄せるようになり――ついには、自分の『正体』を明かすほどの信頼関係を築くに至った。

 王天君ほどの者を召喚できたという事実も、イザベラにとって大きな自信となった。

「こんなに素晴らしいパートナーを呼び出すことができたわたしに、魔法の才能が全くないわけがないじゃないか!」

 自信は、時として固い殻を打ち破るための<力>となる。それまで水系統のメイジとして『ドット』スペルを日に数回程度しか唱えることが叶わなかったイザベラは、いつしか『ライン』に昇格し――ついには、かの禁呪<制約>を扱えるほどにまで成長していた。

 しかしイザベラには、そんなことは、もはやどうでもいいことに変化しつつあった。何故なら、彼女にとって、もう魔法は絶対のものではなくなっていたから。

 そう考え、改めて周囲を見渡してみたイザベラは、遂に知るに至った。『無能王』と国内外で蔑まれる自分の父親が、為政者としてどれほど優れた手腕を持っていたのかを。

 過去の歴史を鑑みても、現在ほどガリア王国が繁栄した時代はない。ジョゼフ一世が即位してからというもの、魔法だけではなく、それ以外の技術分野も、経済的な面でも飛躍的な進歩を遂げている。

 たとえば『測量』だ。国防上だけではなく、政を正しく行う上で重要となる正確な地図を作製するための技術が、メイジたちの間だけではなく、国から支援を受けた平民の技術者によって確立されつつあった。それを元に行ったラグドリアン湖の干拓事業は、現在は王家の直轄領となっている旧オルレアン公領を、シャルル大公が運営していた当時よりも、遙かに実り豊かな土地へと変えていた。

 さらに、サハラとの国境にある都市アーハンブラを、対エルフ用の城塞都市ではなく、東方諸国との貿易中継都市として再整備した結果、珍しい茶葉や置物をはじめとした貴重な交易品が、ガリア国内だけではなく、ハルケギニアの他の国にまで届くようになった。彼ら交易商人たちの動きで、それまで停滞気味であったガリア国内の経済は、まるで水と肥やしを与えられた草木のように、ぐいぐいと伸びを見せ始めた。

 そして『ガリア王国両用艦隊(パイラテラル・フロッテ)』の存在。

 普段は軍港サン・マロン近郊の海上でその偉容を見せつけている戦列艦の全てに<風石>が積み込まれており、帆を空用のものに張り替えれば、即座に空軍艦に早変わりするという最新鋭の造船技術が投入されている。今でこそアルビオン王国の持つ空軍に『世界最強』の名が冠せられているが、早ければ半年――遅くとも1年後には、国内外の評価は完全に塗り変わるであろう。

 これら新型戦艦の大量建造計画が持ち上がったのは、ジョゼフの即位後である。そして、まもなく『最強』となる艦隊を揃えたにも関わらず、軍事費の大幅増加に伴う増税などは一切行われなかった。

 国が発注した大量の戦艦建造を契機に、造船業をはじめとした魔法技術産業の発展と、それらが生み出す人と金の流れに勢いがつき、軍事関連施設を置く都市近辺は、かつてない好景気によって大いに潤い、先に述べた東方交易とこれらが合わさった結果――商家や直轄領から入る税収が大幅に増え、国庫には多くの蓄えができていたからだ。そんな状態で、わざわざ税金を上げ、民の感情を逆撫でする必要などないというわけだ。

 ――魔法ができない『無能王』は、それ以外の方法で、国を大きく発展させている。かの王は、まさしく国の<支柱>たる存在だ。

 それを脇から支える『ジョゼフ派』の貴族たちも、王の魔法については一切関心を払っていない。ただ彼の腕たらんとして、精力的に働いている。そう、彼らはジョゼフが即位する以前から、ちゃんとわかっていたのだ。

『国王として上に立つ者に求められるものは、魔法の腕などではない』

 ……と。ガリアの国王は、そんな『見る目』を持った貴族たちに囲まれている。そして、彼らを上手く使うことで、国を運営していたのだ。イザベラは父王に被せられた『無能』という名の仮面の下に隠されていた素顔を知ったとき、驚愕のあまり打ち震えた。

 そんな王が、国の『裏側』を自分に任せた。これはいったいどういうことなのか。

 表沙汰にできない、国にとって都合の悪い仕事が多く持ち込まれる『北花壇警護騎士団』を取り仕切らせるということは、文字通り自分の背後を任せる――それも、国を背負う重鎮のひとりとして扱っているに等しい。

 つまり、ジョゼフ王は自分の娘・イザベラの持つ才能を正しく見出していたのだ。おそらくは『地下水』の一件からそれを判断したのであろうジョゼフ王は、間違いなく国の暗部にまで届く長い手を持つ、優れた政治家であった。

 そのことに気が付いたとき。イザベラは、人知れず涙を流した。

 イザベラには、父王ジョゼフと触れ合った記憶がほとんどない。皇太子の娘としての教育を受けていた彼女は、父親と共に過ごす機会を、ほとんど持たせてもらえなかった。幼い頃は、そのことで幾度も寂しいと泣いた。しかし母親や家臣たちから、逆に「王女たるもの、そんな軟弱なことではいけません」などと窘められ、親子としての交流を、ほぼ遮られてしまっていたのだ。

 にも関わらず、父は自分の弟の家を訪問する際には、大量の菓子や玩具を持って行くという。まだ幼い子供だった頃、よく一緒に遊んでいた従姉妹姫シャルロットの口からそれを聞いたイザベラは――それ以降、彼女と距離を置くようになった。

 このときイザベラの内部に生じた小さな憎悪こそが、後に従姉妹姫が持つ魔法の才能への嫉妬と複雑に絡み合い――現在に至るまで続く、憎しみの原点なのである。

 イザベラは、そんな子供の頃から鬱積してきた数々の想いや『裏方』に回されたことで、父親を少なからず恨み、人知れず悩んでいた。

「父上。あなたは反逆者の妻と娘に、生命を助けるなどというこれ以上ない程の愛情を与えておきながら、何故それをたったひとりしかいない娘に対して向けてくれないのですか? わたしは、実の父親にすら嫌われ、疎まれる存在だというの?」

 かつて、まだ王天君と出逢う以前。誰もいない広々とした自室の中で、そんなことを呟きながら、ひとり悔し涙を流すこともしばしばであったイザベラは、だからこそ泣いた。

 そこに親子としての愛は存在しないのかもしれない。だが、少なくとも父は――娘を魔法という名の色眼鏡を一切通さず、ただひとりの人間として見てくれていた。

 そして、自分の背中を任せても大丈夫だと信じ、わざわざこの仕事を寄越したのだと悟ったイザベラは、父の期待に応えようと思った。任された役目に対し、本気で向き合う気になった。

 それを素直に王天君へ告げたところ、以後彼は――それまでの『見張り役』『話し相手』としてだけではなく、イザベラの行動に対して時折助言をくれるようになった。ただし、それは直接的なアドバイスではなく、やや迂遠なものではあったが。

 たとえば、人間の心の弱さを見抜き、そこを効果的に突く手法。

 影から他者を操り、望み通りのことをさせるための上手いやりかた。

 そういった王天君の持つ『技術』は、もともと裏仕事をするための素養が高かったイザベラを、大きく成長させた。

 その結果、時折助言を受けつつではあったが――わずか2ヶ月で、国内の不穏分子を抑えるための自作自演による襲撃事件を考え出した上で立案し、さらには父王から、

「余が口を挟む必要を感じない。おまえの良きに計らえ」

 という、笑顔のお墨付きまで貰い、最高責任者として計画を実行するまでに至った。しかも、芋づる式に新教徒の裏組織や、近年不穏な動きを見せていた、一部過激派の隠れ家を押さえることにまで成功するという、素晴らしい結果までついてきた。

 イザベラはグラン・トロワから自室へ戻り、王天君の部屋へ駆け込むと、叫んだ。

「聞いてよオーテンクン! 父上がね、わたしを褒めてくれたの! あの、いつもわたしに素っ気ない態度しか見せてくれなかった父上が、にこにこしながら『お前はよくやってくれた』って、本当に嬉しそうな顔で言ったのよ!!」

「オメーは褒められて当然の仕事をしたんだ、そりゃ親父なら喜ぶだろ」

「やっぱりあなたもそう思う?」

「あぁ。実際オメーはよくやったと思うぜ」

「ありがとッ。あなたにもそう言ってもらえて、嬉しいわ!」

 イザベラは、得意の絶頂にあった。わたしの策は、政治家として凄い<力>を持つ父上から正式に認められた。しかも、あんな笑顔を見せてくれたのは初めてだったと喜んだ。わたしと同じ歳の娘で、これほどのことができる者が他にいるものかと高笑いした。

 そんな時だ。イザベラが、とあることを思いついたのは。

「ねえオーテンクン、あなたの弟を、シャルロットから奪い取れないかしらッ。もちろん、あなたみたいに気が向いた時でいいから、わたしの仕事を手伝ってもらえると嬉しいんだけど……どう思う?」

 だが、てっきり諸手を挙げて賛成してくれるとばかり思っていたパートナーは、なんと爆笑でもってその案に応えた。王天君は、げらげらと大笑いしながらこう言った。

「あいつに仕事をさせるのは骨だから、やめときな。今のままでも充分だろ?」

 次いで、王天君はとんでもないことをさらりと口にした。

「だいぶ前に言ったと思うが……オレは『裏』。あいつは『表』で仕事をしてたんだ。少なくとも、このオレを言いくるめることができるくらいでなきゃあ、太公望に何か仕掛けるのは無謀ってもんだぜ」

 王天君は、基本的にイザベラのほうから聞かない限り、昔のことを語ろうとはしない。言いたくない何かがあるのだろう――そう考えていたイザベラは、これまで彼ら兄弟が何をしてきたのかについて、詳しく尋ねたりはしなかった。王天君のほうも、イザベラの過去をわざわざほじくり出すような真似はしなかった。いつしかそれが、ふたりの間で暗黙のルールのようになっていた。

 よって、イザベラは王天君や彼の弟が、このハルケギニアに召喚されるまでの間、いったい何をしていたのか、どんな仕事をしていたのか、全くといっていい程知らなかった。せいぜい、ふたりで旅をしていたことくらいしか聞いていない。

 だからこそ、王天君の言葉に興味を持った。

「ねえ、オーテンクン。あなたたち兄弟は、いったいどんな仕事をしていたの?」

 珍しく自分たちの過去を問うてきたイザベラに、王天君は口端を上げた。

「でけぇ国家計画(プロジェクト)に関わってた。もっとも、オレたちにとっちゃいい迷惑だったんだがなぁ、あの仕事はよぉ」

 イザベラは、驚きのあまり思わず目をしばたたかせた。何らかの国家計画に携わるには、それ相応の実力がなければ不可能だ。王天君の能力については、疑うべくもない。『窓』を含む情報収集だけでなく、イザベラ自身に伝授された『技術』からも、それは伺える。

 では、彼の弟はどうなのだろうかとイザベラは考えた。少なくとも、魔法の<力>が強いのは確かだ。それは、ラグドリアン湖近隣の森をひとつ、たったの一瞬で消し飛ばしてしまったことが証明している。しかも、その気になれば1時間以内にリュティスを更地に変えることすら可能らしい。

 だが、その本質はイイコちゃん。争いごとが大嫌いで、少なくとも、人間の戦争に進んで干渉したりはしないだろうとも聞いている。そんな人物が『表』でしていた仕事とは、いったいなんだろう。兄弟一緒に、揃って世界各地を巡っていたらしいのだが……イザベラは、それらしき職業について口にしてみた。

「あなたたちって、ひょっとして情報斥候だったの?」

「似たようなコトはよくしてたっけなぁ。少なくとも、盗みの腕は保障するぜ」

 くつくつと嗤いながら答える王天君に、イザベラは絶句した。それから、とんでもないことに気が付いた。もしや、東方諸国を渡り歩いていたという彼らは『機密情報』を盗む専門家だったのではないだろうか。それならば、ふたりの役割分担にも頷ける。

 弟が愛嬌のある態度を周囲に振りまきながら、ごくごく自然に目的地へと忍び込み、そこを起点に兄が『窓』を開ける。なるほど、これは素晴らしい泥棒たりえる。しかも、弟は凶悪な風の使い手だ。たとえ単独潜入に失敗したとしても、ただ逃げるだけではなく、戦って切り抜けることすら可能だろう。性格的に、後者はそうそう選ばないであろうが。

 これまでは、王天君の弟に対し、とてつもない<風>の使い手であり、ただ存在するだけで従姉妹姫シャルロットの味方を減らしてくれるという程度の評価しかしてこなかったイザベラは、俄然彼が手元に欲しくなった。

「ふぅん、腕のいい泥棒ねぇ。すっごく興味深いわ! ねえオーテンクン。あなたの弟は、ガリアの裏を支配するわたしの側にいるほうが、本来の能力を活かせるとは思わなくって?」

「オレは、やめといたほうがいいと思うんだがなぁ。ま、どーしてもオメーがやってみてぇっつーなら止めねぇが」

 王天君からそう忠告を受けたものの、自信に満ちあふれていたイザベラは、そこで立ち止まろうとはしなかった。優秀な暗殺者と、有能な泥棒を手元に置くことができたなら、自分の仕事がさらにやりやすくなる、そう考えたから。

 そうなれば、もっと父上に喜んでもらえるかもしれない。父上が、わたしをもっと認めてくれるかもしれない。イザベラは、頑ななまでにそう信じた。他者――特に父親からの愛情に、心の底から飢えていたがゆえに。

 とはいえ『弟』の有能ぶりを表沙汰にするわけにはいかない。それをしてしまうと、最悪の場合、彼の功績によって大幅に勢力を減らした『シャルル派』が、再び息を吹き返してしまうという危険性がある。

 そう考え、計画・実行した『策』が、件の『王女暗殺未遂事件』(自作自演)だったわけだが――結果はご覧の通りである。

 イザベラは困り果てた。彼女は、念のため失敗した時のこともある程度考えて行動し、準備を進めていた。だが、もしも『策』が露見し、相手……従姉妹ではなく王天君の弟を本気で怒らせてしまった場合どうなるか。そこまでは計算に入れていなかった。

 魚を傷付けることすら嫌がり、鉤なしの針で釣りをするような優男。怒り狂って巨大な竜巻を発生させたのは、あくまで『魔法薬』のせいでおかしくなっていたからだ。そう信じ切っていたイザベラは、彼が纏っていた黒い気配を思い起こし、背筋が凍り付いた。

「ううッ……こんな……どうしたらいいのよぅ……」

 親指の爪を噛み締め、必死に解決策を考えだそうとしたが、うまく頭が回らない。初めて『地下水』と相対したときに感じたものと同等か、それ以上の恐怖がイザベラの心を押し潰そうとしていた、そのとき。横から、ふーっというため息が聞こえた。

「ったくしゃーねぇなぁ。オレがナシ付けてきてやるよ」

「えっ!?」

 イザベラは驚いた。彼女は、当初からこの計画に反対していた王天君が、まさか援助を申し出てくれるとは思ってもみなかったのだ。

「た、助けて、くれるの……? わたし、あなたの忠告を無視したのに……?」

「オメーには色々と世話になってるしな。あーあ、オレも甘くなったもんだぜ……コレも、あいつの影響ってやつかねぇ」

 頭を掻きながら立ち上がり、大きな『窓』を作った王天君が、その中へと消えていく姿を――イザベラは、ただ見送ることしかできなかった。


○●○●○●○●

 ――王天君は、太公望の元へ繋がる『道』を辿りながら、思いを巡らせた。

「ハハ……ハ……ハハッ、太公望のやつ、マジで怒ってやがったぜ! そりゃあそうだよなぁ、いくらイザベラに才能があるっつっても、まだ18にもなってねェガキだ。そんな小娘に、よりにもよってお得意の『頭脳戦』で、あと一歩ってトコまで追い込まれたりしたら、自分自身が許せねえよなぁ」

 王天君は、自分の『半身』がしたであろう思考の流れを、ほぼ正確に掴んでいた。そう、太公望はイザベラに対して怒りを向けていたわけではない。

 もちろん、何とも思っていないということはないだろう。だが、それ以上に……イザベラという少女の持つ『策謀家』としての才能を甘く見ていた自分の不甲斐なさに対して憤り、わざわざ『太極図』を展開するなどという大人げない真似をしでかしたのだ。

 もっとも、王天君がイザベラから作戦内容を聞いた限りでは、太公望がそこまでの危地に陥った理由は、イザベラが想定していた最高の――太公望とタバサにとっては最悪のタイミングで、襲撃現場に飛び込んでしまったからに過ぎない。

 いくらイザベラに才能があるとはいえ、彼の目から見ればまだまだ未熟だ。事実、彼女が立てた策には、あちこちに穴が存在した。とはいえ、そこまでわざわざイザベラに教えてやるほど王天君は優しくない。

「とりあえず準備は整ったみてぇだし、そろそろ仕上げにかかるとすっか」

 凶悪な笑みを顔中に貼り付け、王天君は『空間』を駆けた。

 ――それから、数時間ほど後。

 太公望の元へ到着した王天君は……目の前に広がる光景に唖然としていた。

「おい、なんだよこりゃあ……?」

 十二畳くらいある落ち着いたデザインの洋室、それは別にいい。壁面に置かれた本棚と、机やテーブルの上に積み重なっている書類の束についても、まあいいだろう。部屋の片隅にある衣紋掛けに、無造作に掛けられたマントや帽子類についても、これといって問題はない……だが。

「こいつら……よりにもよって、一緒に住んでたのかよ……」

 王天君の場合は『空間』を隔てているので、イザベラと同居しているわけではない。にも関わらず、太公望と彼を呼び出した『人形姫』は、同衾こそしていないとはいえ、どう考えても長期間、同じ場所で一緒に寝泊まりしている。生活臭が漂う部屋の様子が、それを明確なまでに物語っていた。

 王天君は、彼としては珍しくぽかんとした表情で、既にそれぞれの寝所で横になって休んでいるふたりを眺めた。まさかあの太公望が、おかしな真似をしでかすとは考えられないが、しかし。

「ビーナスにこれ見られたら、下手すりゃ建物ごと破壊されるんじゃねーかぁ?」

 太公望の妻を自称する娘の姿を思い浮かべつつ、それはそれで面白そうだと王天君は独りごちると、パチンと指を鳴らした。それと同時に、眠っていた太公望の真下に『窓』が開き――彼を飲み込んで、消えた。

 ボスッというくぐもった音と共に、用意した『部屋』に設置しておいたソファーの上へ落ちてきた太公望を窓越しに見て、王天君はげらげらと笑い声を上げた。

「せ、背中から落とすとは……卑劣なり王天君……」

「オメーが話し合いたいっつったから、遠くからわざわざ来てやったんだろーが。つーか、あんな啖呵切った後なんだからよぉ、ちったぁ警戒しとけよ。何あっさり寝てんだ」

 したたかに背中を打ち付けた衝撃で、げほげほと咳き込み続ける太公望に、王天君は冷ややかな声でそう追及した。

「わ、わしが話し合いたいと言ったのは、おぬしではなく、あの意地悪姫とだ!」

 叩き付けるようにそう言い放った太公望へ、王天君は実に愉快げな声で答えた。

「だったらちゃんと名指ししろよな。こちとらてっきり、用意した『趣向』を存分に楽しんでくれたんだとばかり思ってたんだぜぇ?」

「王天君。それは、どういう意味だ?」

 怪訝な面持ちで訊ねてきた太公望に、王天君は意地の悪い笑みを見せた。

「なんだぁ? まさか本当に気付いてなかったのか!? たった数ヶ月で随分と鈍っちまったみてぇだな太公望ちゃんよぉ! せっかく、オメーの可愛い可愛い妹分に、凄腕の暗殺者から狙われるっつー、滅多にできねぇ経験を積ませてやったってのになぁ」

 王天君の言葉に、太公望は驚きの表情を浮かべた。

「ぬな!? あれは、おぬしの仕業だったというのか!? 何故あんな真似を!」

「その理由は、オメーだってわかってるんじゃねぇか?」

 実際に計画を実行したのはイザベラであって、王天君ではない。しかも、王天君はあくまで終了後に感想を述べただけで、一切手を出してはいない。いないが――彼女がそうするように仕向けたのは彼だった。僅かな期間でイザベラの性格をほぼ完璧に掴み、時には褒め、おだて上げ、その気にさせた後で……あえて反対するような演技まで見せて。

 ――かつて、自分が『母親』にされたのと、同じように。

 だが、当然そんなことは知らない太公望は、その顔に一瞬だけ怒りの表情を浮かべ――すぐさま不敵な笑みを見せると、王天君がいる『窓』に向けて指をビシリと突き付けた。

「ふ、ふん。だとしたら、おぬしのほうこそ、えらく腕が落ちたのではないか? 王天君。西百合騎士団に潜り込ませた配下がしていた『誰が<制約>を使ったのか』などという、あきらかに不自然な話題への無茶な誘導のしかたといい、利用した者たちの後始末といい、お粗末極まりなかったではないか!」

 ムキになってそう指摘してきた『半身』へ、即座に切り返す王天君。

「そのお粗末極まりない策に追い込まれかけたのは、一体誰だったのかねぇ」

「うぬぬぬぬ……」

「そもそもだなぁ、オメー、オレに言うべきことがあるんじゃねーかぁ?」

 仕切り窓越しに、冷え切った目で太公望を見つめながら、王天君は息を吐いた。

「あ……う、その……ずいぶんと久しぶりだのう」

「ふーっ、まったくよぉ……こちとら散々苦労して、ここまでオメーを探しに来たっつーのに、なんだそりゃ!? どうせまた衣食住に釣られて、オレのこと忘れてたんだろう?」

「わ、わしは、一時たりともおぬしを忘れてなどおらぬぞ~?」

 太公望の顔が一瞬引きつりかけたのを、王天君は見逃さなかった。やっぱりオレのこと完全に忘れてやがったな、この野郎は。なら、しっかりとその報いは受けてもらわねぇとな。王天君は、内心で呟いた。

「フン、嘘だな。完璧に忘れてたろ……まぁ、オレは別にこのままでも構わねぇけどよ。ここ最近の怠け暮らしも、思ったほど悪くねぇと感じはじめてきたところだったしなぁ」

「は?」

「毎日、好きなときに、好きなだけ食える生活」

「なぬ!?」

「自由につまみぐいだの噂話やらを楽しみながら、ごろごろできる空間」

「ちょ」

「オレも、オレなりに、オレとしてやってきたってコトだ。それを、ホイホイと捨てられるわけねぇよな」

「待て! どこかで聞いたような台詞を吐くな! と、いうかさっさと融合を」

「オレの気が向いたらな。さぁて、いつになったらその気になるのかねぇ……10年後か、それとも100年先か……こればっかりは、オレにもわからねぇなぁ」

「な、な、なななななな」

 目に見えて動揺しはじめた太公望に向けて、王天君は嗤いながら宣告した。

「オレは、しばらく前からイザベラんところで厄介になってんだ。送迎に、捜索、ついでにイザベラへの迷惑料だ! このオレから逃げられるだなんて思うなよ!? 優先的に仕事回してやるから、融合してもらいたけりゃ大人しく働け!」

「嫌アァァァアア――――――ッ!!」

 ――王天君が仕掛けた、太公望にとって、ある意味もっとも精神的に堪えるであろう仕返し。それは、現在自分がしている『怠けぶり』を知らせた上で、強制的に働かせること。亜空間の中に取り残された上に、忘れ去られていたことで、王天君本人がイラッとした結果、自業自得とはいえ、太公望は最も嫌いな『労働』をさせられる羽目に陥ったのだった――。


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